80年代の空気

季節は夏。日当たりのいい部屋で窓から風が吹いている。一度行っただけの雑貨屋から注文した商品は今度届くからねってお便りにパンが3つ添えられていた。私はそれを窓辺の棚に置いて、それから初めて異母兄に出会う。田舎の一軒家で、近所の人が通り過ぎていった。場面転換して、私が異母兄と出会うようになるためにはアメリカの空港で赤ちゃんの異母兄を何か追手から救わないといけなかった。1度目はうまくいった。コンビニエンスストアの入り口で棚の商品をぶちまけて気を逸らしてる間に赤ちゃんは助かった。そのまま飛行機に乗りこんで座席や自分の着ていたコートのポケットを漁ってアイテムを見つけた。レトロなキーホルダーが入っていた。飛行機はこのまま北海道に向かう。疲れて眠る。場面転換。若い頃の両親が東京のアパートでテレビを観てる。バラエティ番組で幼いSMAPたちが騒いでいる。もう一度空港の場面に戻り、再び商品棚を倒す。新幹線と飛行機に乗り、なるべく1回目と同じ座席に座ろうとするけどむずかしい。飛行機の座席はほぼ同じだった。cの19xogj?もう一度座席とコートのポケットを漁ると今度はノートとペンが手に入る。慌てて1回目の記憶を書き起こそうとする。機内のテレビでどこかで見た顔の芸人のおじさんが笑っている。おじさんの歯はボロボロで、歯列矯正のワイヤーをしていた。それくらいの年齢でもするんだなぁ。コートのポケットから1回目とほぼ同じレトロなキーホルダーが出てくる。かわいいネックレスもあった。それを大切にしまって、ノートに記録する。ほぼ1回目と同じ流れだ。安堵して眠りにつく。

マチネとソワレ

新しいフィールド展開。欧州の小さな国のとある学校。昼の部の生徒は夜の部の生徒を守るためにカモフラージュとして通学している(生徒には知られていない)。夜の部には財閥など家柄が裕福な子女が集まり、専用の校舎も夜になると校庭に出現する。私は昼の部の生徒で、既に小説を読んで(前回の夢を見て)何があったか知っている。この日はたまたま遅くまで学校に残っていたため、夕方のお祭りにやってきたサーカスの子供に花を貰う。ちなみにそのサーカスは大きな池の近くにテントを設営しており、そのテントに招かれる子供は殺されてしまう。一緒に居残っていた二人の生徒、その内の車椅子の男の子は好奇心が強い。壁の大きな絵画の裏にある扉を開けようとするが誰かが来る気配がしたので中断して学校から脱出しようとする。校門は二重になっているが高さは腰ほどしかない。簡単に逃げられるけど逃げたら必ず捕まるし、常に教師が校門を監視している。車椅子の子は疑問を持ち、帰ろうとする女教師を呼びとめて話をきこうとする。女教師は否定をするが、「罠だ」という声がどこかから聞こえる。笑い声にぞっとして逃げる。

プラ製の寝室

ピンクの壁、ゴールドの額縁、アーケードゲームの筐体、中央の硝子に覆われた回転式ベッドでねころぶ私と隣のひと。長方形の窓の向こうには今にも落ちてきそうな満月がみえている。満月は鈍く光り、クレーターの模様が色濃くおどろおどろしい。満月はもう地球すれすれのところまで落ちてきて、空に浮かんだ人工の月がその衝撃を吸収して砕け散った。銀とネオンピンクの光に包まれて、人工月面にそびえたつビル群も一緒に砕けて消えた。満月はギリギリのところで軌道修正して私たちから遠ざかっていき、私たちはその光景を窓から眺めていた。満月の姿が小さくなったのを見て胸を撫でおろした。ここまでが夢の話。

さよならスイートブレッド

うらら春 ごめん夜明けは 不可視パン

数年前に一瞬はまった短歌のひとつ。今日の買い物帰りに自転車を漕いでたらふと思い出した。当時は穂村弘のエッセイを愛読していた。
しばらく菓子パンは食べないと決めたのだ。ダイエットのために。ワゴンの98円菓子パンは魅惑過ぎる。と書きながら今総菜のふやけたフレンチフライドポテトとオレンジジュースを食べているし冷凍ギョーザも買ったのでちぐはぐである。